「 恐怖心よりも社交性が勝っていることから3か月齢までは、新しい人、動物や経験を受け 入れるための窓が開かれている時期といえる。この重要な時期の不完全または不適切な社 会化は、恐怖、回避、そして/または、攻撃のような問題行動の発現を将来増加させるかも しれない。問題行動は飼い主と犬との絆を解いてしまう大きな脅威である。事実、シェルター に放棄される犬の最も多い理由は問題行動であり、3歳未満の犬たちの第一死因は、感染 症ではなく問題行動なのである。
行動学を専門とする獣医師として、飼い主に対し子犬にこれからの生活の中で経験する 種々の刺激にできるだけ安全に暴露する機会を与えるようにお薦めしたい。3か月齢以前 に病気のリスクを最小限に抑えた環境で開かれるパピークラスに参加することは、トレーニ ングの促進、人と動物との絆形成、子犬の社会化に役立つすばらしい機会である。
早期のそして十分な社会化と、正の強化(褒める、なでる、遊ぶ、おやつを与えるなど)に よるトレーニングプログラムは、問題行動の予防と、人間と犬との絆を向上させ続ける。 生後3か月は子犬の生涯において最も重要な社会化期であるから、この画期的な時期を 過ごしている子犬の飼い主に対して、できるだけたくさんの人、ペット、場所に対して社会化 をし続けるよう強く推奨したい。」
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