セシルの社会化トレーニング

子犬の社会化の重要性

 

新しく子犬を迎え入れられた飼い主様!

子犬をお家に迎え入れたらすぐに!社会化トレーニングを始めて下さい!

 


 

私はとっても怖がりで人間嫌いでした

でも、ママが社会化トレーニングをちゃんとしてくれたおかげで、今では大好きな人達がいっぱいできました!

それに、咬みついたときの力加減や他の仲間との付き合い方も教えてもらったし、スキンシップも充分してるからママだけじゃなく知らない人にも

体中を触られても平気よ!

もし、社会化トレーニングをしてもらえなかったら、きっと今でも人間が大嫌いでびくびくしながらお散歩したり、お家で一人でどうやってすごしたらいいかもわからずストレスと不安だらけの生活を送っていたことでしょう。

いまは、毎日とても幸せです・・・

 

セシル(談)

 


 

早期社会化の重要性

獣医行動学者であるアンダーソン博士は「子犬は8〜9週齢で適切な社会化を行わなければならず、ワクチン接種と社会化は同時進行で行うべきである。

なぜなら、感染症で命を落とす犬よりも社会化不足によって処分される犬の方がはるかに多いのだから。」と早期社会化の重要性を訴えておられます。

アメリカ獣医動物行動学研究会(AVSAB)の意見書にも早期社会化の重要性が報告されています。

 

社会化とは?

社会化とは、子犬がこれから遭遇するであろう様々なものを体験させることによって周囲の環境や刺激に慣れるようにしてあげることです。

犬は生後2ヶ月頃には、新しい刺激に対して警戒し避けようとするようになり(危機回避行動)この時期に恐怖体験をすることで、生涯にわたる恐怖記憶が刻まれやすいので注意が必要です。

また、生後4ヶ月までに脳の80%が出来あがり、この時期までに人との接触がなかった犬は人間をおそれるようになります。

 

この生後2ヶ月〜4ヶ月の時期に様々な刺激に対して良い経験をさせることで脳が健全な成長をし、その後生涯に渡って自分で適切な状況判断や問題解決をし、刺激に対して強い不安や恐怖反応を示さない

自信のある良い犬に育つ基本ができます。

 

この時期の子犬には、できるだけ色々な体験を、意識的にさせる事が必要で、日常的なありきたりの刺激に任せるだけでは、社会化はできません。

誰にでもシッポを振って寄っていけるような子でも、子供と触れ合う機会がなければ、子供に吠えるようになるかもしれません。

制服を着た人や、作業着を着た人など、ある特定の人に吠えるようになるかもしれません。

同居犬や近所の特定の犬とは遊べても、新しい場所で会う、見知らぬ犬には吠えたり、攻撃的になるかもしれません。

 

家の中ではなんでもできて、活発なのに、違う場所に行くと緊張したり、落ち着かなくなり、好物も食べられず、飼い主さんの言う事もまったくきけなくなる子もたくさんいます。

これらはすべて充分な社会化をさせなかった結果なのです。では、具体的に社会化をさせるためにはどうしたらいいのでしょう?

 

1、人への社会化

できるだけ様々なタイプの人から直接手から食べ物を与えてもらうのが一番効果的です。

お散歩中、犬を連れている人とは積極的に挨拶をかわし、おやつを与えてもらいましょう。

(ただし、連れている犬が落ち着きがなかったり攻撃的な場合はやめて下さい。)

また、子犬の頃は通りすがりの人が「かわいいですね〜」と声をかけてくれたり、子供なども「ワンワンだ!」と言って興味を示してくれたりもします。

そのような人からも、挨拶をしておやつを与えてもらいましょう。ただし、嫌がっている子犬に無理に触れ合わせるのは逆効果です。

詳しくは怖がりっ子の社会化トレーニングの項目をご覧ください。

 

2、犬への社会性

ペットショップで購入する犬の中には、あまりにも早く親兄弟から引き離された為に、すでに見知らぬ犬に対して警戒心をもったり、仲良く遊べない子もいます。

2回目のワクチンが終わったらまずはパピーパーティやパピークラスに参加して、同年代の犬達とたっぷり遊ばせる機会を与えましょう。

そして獣医さんからお散歩OKと言われたらすぐにお散歩に連れ出し、お散歩中の友好的で穏やかな大人の犬と挨拶させたり、近所の犬がたくさん集まる公園などに連れて行ったりして、できるだけ色々なタイプの犬と触れ合う機会を積極的につくりましょう。

ただし、その時子犬に絶対に怖い思いをさせてはいけないので、子犬が嫌がっている場合は無理に触れ合わせず、子犬が自分から近づいて行くのを待ってあげて下さい。

 

また、すでに犬をとても怖がっている子の場合は無理に触れ合わせてはいけません。ドッグトレーナーから適切な指導を受けて、他の犬がいる状況の中でも平気でいられるようにしてあげて下さい。

 

3、様々な刺激、状況、場所に触れる

自動車やバイク、自転車、雷、花火、人混み、工事現場など、犬が恐がりそうな音を常に聞かせたり、怖がりそうな場所をお散歩の時にあえて通ったりもします。

近所の賑やかなお祭りや、ペット博などのイベントにも積極的に連れて行きましょう。

そこでおやつを食べさせたり、食べなければしばらく眺めさせます。

また、子供の集団が苦手なら、あえて登下校の時間帯に近くを通ってみたり、

あまり怖がらなくなってきたら、集団の子供たちとも触れ合わせます。

ただし、あまり怖がらせすぎては逆効果なので、子犬の様子をみながら、少しずつ無理なくその場所に近づいたり、音も最初は小さな音から聞かせるようにしましょう。

 

全ての項目に共通する大事なポイントは、「楽しい経験、良い経験をさせる!」ということです。

刺激の弱いところから少しずつ馴らすようにしてください。

社会化トレーニングを充分にした犬は、自信に満ちて扱いやすく、しつけもしやすくなります。

逆に、していない犬は臆病になったり、社交的でなくなったりして、しつけがしにくくなります。

 

ただし、セシルのように子犬の頃からすでに怖がりでシャイな子の社会化トレーニングにはいくつか注意点がありますのでこちらをご覧下さい。

また、社会化トレーニングは子犬の頃だけ行えばいいというものではなく、継続することが大切です。

落ち着いた成犬期(2〜3歳頃)になるまでは油断せずに継続しましょう。

 


 

出張パピートレーニング

ワクチンプログラム終了前から社会化トレーニングを行えます。

お家の中の様々な音や刺激に慣らしたり、抱っこをして外に出て外の音や刺激に慣らしたり、家の中にある物を使って、異なる床材、安定しない足場など様々な環境を体験させることで、自然と適切なバランス感覚が育ち、同時に犬が本来持っている能力を高める事で

自信に満ちて落ち着いた、安定した犬に育てていきます。

 

また、褒める、なでる、遊ぶ、おやつを与えるなどの正の強化子を使った

犬にやさしいトレーニングで、人間との生活の中で犬に守って欲しいルールを教えます。

 


 

子犬の時期に教えておかなくてはいけないことは山ほどあります。

そしてこの時期にしかできないことも沢山あります。

これから先いろいろな事があっても子犬が自分で乗り越えることが出来る

自己解決能力を身につけさせましょう。

 

5ヶ月を過ぎ2〜3歳になるまでは青年期という難しい時期になります。

そうなってから始めていては、色々な刺激を受けれることが難しくなり、吠えたり、咬みつくようになります。

一度激しく吠えることを覚えてしまうと、脳から幸せ化学物質と呼ばれるドーパミンが大量に放出し、

吠えること自体に快感を覚えるため、やめたくてもやめられない状態になってしまい、矯正が大変難しくなる場合もあります。

 

生後4ヶ月で脳の80%ができあがります。生後2〜3ヶ月頃から始めれば、面白いほど子犬は次々と様々な事を吸収していきます。

人が怖くて逃げてばかりいたセシルも、初対面の人にも自分から近づいて行くようになり、おやつをもらってしばらく遊ぶと、心を開いて大きくシッポを振るようになりました。

 

そうとうな怖がりさんも、早期にトレーニングを始めれば、犬に自信をつけさせ、怖がりを徐々に克服させることができるのです。

それくらい社会化トレーニングは犬にとって最も重要で必要不可欠なトレーニングなのです。

 

子犬の成長はあっという間です。

しかしその短い期間での経験が、その子の生涯を大きく左右するのです。

愛犬の幸せは飼い主さん次第なのです。

 

 

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